Niko Niko(ウルフチーム)

「Niko Niko」と言うタイトルを聞いただけで、
どのような内容のゲームか想像出来るだろうか?
おそらく、出来ないであろう。
(写真が載っているから、想像できる。ってのはナシで。)

マイナーであまり知られていないこのゲームですが、
意外と発売された機種は多く、
91年当時では珍しく5機種(※注1)で発売されました。
80年代半ばでは、5機種、6機種は当たり前でしたが、
この時に5機種もしかもパソコンだけで、と言うのは、珍しいのでは無いでしょうか?

さて、ウルフチームと聞いて思い浮かべるのは、
美しいビジュアルシーンとミュージックである。
ゲームの中身は...
もちろん、このNiko Nikoにもビジュアルシーンが入っていると思いきや、
それらしい物は全くと言っていいほど無いです。
音楽の方は、流石ウルフチーム!
アップテンポでノリノリのミュージック!
サウンドボード2があればなお良し!
もう、音楽だけは最高です。

ゲーム内容はと言うと、
大量に出てくるボールを自分のゴールに入れて、最終的に得点の高い方が勝ち
と言う、単純なルールです。
ボールの得点は、一律ではなくて、残りのボールの数が少なくなると、
点数が多くなるので、一発逆転も狙えるシステムとなっています。

主人公のうさぎは相手を殴る事と壁を作る事が出来ます。
何故、うさぎが壁を作る能力があるのかは謎です。
敵のゴールの前に壁を作って、ボールを入れさせないようにしましょう。
あと、敵を殴って、気絶させましょう。
説明書に
「相手を気絶させると得点が入りますので、極端な話ボールをゴールに入れずに
相手を殴り続けて勝つ事もできるのです。」と書いてある。
これじゃ、ボールある意味無いじゃん!

このうさぎにはもう一つ能力を持っています。
それは、負け出すと巨大化するのです。
ここまでくると化け物ですね。
巨大化すると、確かにボールに当たりやすくなり、ゴールに入れやすいのですが、
壁に引っ掛かったりするので、本当に有利になるかと言うと、
意外とそうでも無かったりする。

ここまで書くと戦略性があって面白いのではないかと思うかもしれませんが、
はっきり言って面白くないです。
例えば、敵に殴ってばかりやったり、
ボールの出るシェルターのを左右に動いているだけなど、
結構適当にプレイしていても勝てたりする事が多い。
これじゃ、戦略性なんて無いです。
もう一つ問題は、一つのステージに時間がかかる事です。
300個のボールを全部ゴールに入れるか、
残り時間が0(制限時間は150秒)になればステージ終了なのですが、
普通にプレイして時間内にボールを全部入る事は殆どありません。
結局、時間切れで終わる事が多いのです。
しかも、ステージ数がマニュアルによると何と64(8×8)もあるのです。
計算すると...
ノーコンティニューで行ったとしても
150秒×64ステージ=9600秒=2時間40分も掛かるのです。
実際はステージの間などに、ディスクのアクセスがあったりするので、3時間は掛かりそうです。
なのに、セーブが出来ません
と言う事でやる気をなくしたのでステージ2―1まで行った所でやめてしまいました。

このゲームを88で出すには、無理があったのではないかと思います。
プレイした機種が、アクションの得意な68やTOWNSなら感想が変わったかもしれません。

後で知ったのですが、ウルフチームはこのゲームを実験で作ったらしいです。
一体、何がNikoNikoだったのだろうか?


(注1)PC8801、PC9801、X68000、FM−TOWNS、MSX2の5機種で発売されました。


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